5年前から激しい頭痛と吐き気が年に数回あった。2年前からうつ症状が出て、精神科にかかっている。全く動く気力がなく、ベッドに体がくっついたように離れられなく、わけの分からない不安感と焦燥感に悩まされて感情失禁もあった。抗うつ剤を手放せない状態であった。薬の副作用で、時に軽い躁状態や不眠や食欲不振に陥った。症状が強くなったときは精神科に4ヶ月入院したが、根本的な治療にはならず、すぐ、元のうつ症状が出て、この状態がいつまで続くのか分からない先の見えない状態であった。これが頚の治療でうつ症状が消失し、抗うつ剤から解放された。あと1年間の経過を見ないとうつ病を否定できないが、抗うつ剤を飲まなくてよくなったことは事実である。
日付 | 頸椎部のチェック | 症状 | 合計 |
初 診 時 |
1 頭が痛い、頭が重い。 |
23 | |
入 院 日 |
2 頚が痛い、頚が張る。 |
20 | |
2 週 間 後 |
入院時6/6あった精神症状が2/6に減少
1 頭が痛い、頭が重い。 |
17 | |
3 週 間 後 |
前回の診察時より大きな変化は見られない。
1 頭が痛い、頭が重い。 |
15 | |
4 週 間 後 |
前回の診察時より変化無し。
1 頭が痛い、頭が重い。 |
15 | |
5 週 間 後 |
1 頭が痛い、頭が重い。 |
11 | |
7 週 間 後 |
頚筋のチェックポイントは8から6に減少し、自覚症状も11から5に減少した。
2 頚が痛い、頚が張る。 |
5 | |
8 週 間 後 |
抗うつ剤を減らす。
1 頭が痛い、頭が重い。 |
9 | |
10 週 間 後 |
腰痛が出現。少し体調が悪化した。
1 頭が痛い、頭が重い。 |
18 | |
11 週 間 後 |
精神症状が0/6となったので、服用中の抗うつ剤の1つを1日2錠から1錠に減らしてみる。
1 頭が痛い、頭が重い。 |
16 | |
12 週 間 後 |
頭痛が軽くなった。
1 頭が痛い、頭が重い。 |
9 | |
13 週 間 後 |
症状はほぼ改善してきている。
3 肩が凝る、肩が張る。 |
2 | |
14 週 間 後 |
3 肩が凝る、肩が張る。 |
5 | |
15 |
10日前より抗うつ剤を中止しているが問題ない。
3 肩が凝る、肩が張る。 |
1 | |
17 |
すべての自覚症状と、頚の他覚的所見がなくなった。 | 0 |
看護師となって20年近く、時折肩こりや頭痛は出現していたものの業務に支障なく、常に前向きに無我夢中で看護に専心して参りました。平成13年12月、管理職昇進と同時に地方の施設へ赴任しました。管理業務ではそれまでの看護経験を生かす現場の指導、監督だけではなく、パソコンに向かう事務業務も多く、多忙を極め睡眠時間を削らざるを得ない状況でした。しかも、立場上、休日・夜間も緊急事態に備えていなければなりません。
そのような中、1年程経過した頃より、体調不良出現。夜中に呼吸困難で突然目が覚めたり、年に2~3度激しい頭痛と嘔吐出現しても原因が不明で、1週間の入院を余儀なくされました。途中覚醒という睡眠障害も続き、集中力が低下し、業務の処理能力に衰えを感じはじめ、抑うつ気分と闘う日々が続きました。それでも、なんとか仕事を続け、平成15年9月に配置換えとなり、更に様々な面での環境変化と業務多忙が増しました。
そして遂に、平成16年7月頃、突然目覚めると全身に力が入らず、身動きのとれない状態となってしまいました。それから家族の助けを借りて実家へ戻り、心療内科へ受診。”うつ状態で2~3ヶ月で治るだろう”との診断を受け、薬物療法を開始。最初はセロトニン再取り込み阻害剤などの新薬でしたが、副作用の嘔気等出現し、三環系・四環系など薬剤を変更繰り返し、副作用は若干あるものの、なんとか症状が落ち着きました。
平成17年3月(症状出現から約7ヵ月後)職場復帰し、安定していたので実家から近い施設へと転勤することとなり、5月より新しい職場で勤務いたしました。体調も良く、元気に仕事していました。しかし、平成18年1月末頃から感冒症状から体調崩し、2月末頃から再び体が起き上がれない状態が続き病休。そして、薬の副作用から軽躁状態となってしまい、不眠で食事を受け付けず、じっとしていられない状態のため、安静と薬物調整の目的でメンタルケア病棟に入院しました。4ヶ月程入院し、症状改善したため退院し、自宅でリハビリを開始しました。しかし、2~3日ウォーキング(30分程度)を続けると、また2~3日寝込んでしまうという状態が続き、時には再び激しい頭痛を伴う嘔吐も出現。何故、体がゆうことを聞いてくれないのだろうと焦る日々の中、松井病院の情報が入ったのです。
9月5日に松井病院受診。チェックリストでは30項目中、27項目。頚椎ヘルニアがあり、これは恐らく20数年前の交通事故によるものだろうと思われました。瞳孔も散大。うつ状態に関しては、うつ病を併発している場合は治らないが、それ以外は3ヶ月で完治しますとの診断に涙が出そうでした。
11月25日、松井病院入院。
入院後、半月くらいで触診で頚部痛を強く自覚。頚性頭痛が時折出現し、不安やイライラ感があった。1ヶ月程過ぎた頃より、ベゲタミンBを中止しても入眠できるようになる。それと共に、頚部の症状も大分良くなってきているとのこと。抗うつ薬、抗不安薬は自己管理にて減量していくこととなる。抗不安薬から、朝・昼・夕の昼薬を抜くなど、約2週間くらいのスパンで減量し、行きつ戻りつしつつ、約2ヶ月で眠剤以外の薬は全て離脱でき、気分障害等出現せず。同時に頚部痛はほぼなくなり、チェックリストも2~5個となり、3月初めにはチェックリスト0。3月20日の院長診察では頚部痛全くなしとなる。
職場復帰に対する意欲充実し、今後は適度な休息と運動と余暇を楽しむことを心掛け、心身共に健康にやりがいを持って仕事に人生に楽しんでゆきたいと考えています。入院中は患者同士の励まし合い支えあいに助けられました。ナースの皆様、リハビリ、物療鍼師の皆様にも大変お世話になりました。院長先生、大変ありがとうございました。