中学1年生の冬から、朝起きられない、頭痛、腹痛、全身倦怠感、不眠などの症状と闘ってきましたが、松井病院入院してから薬なしで症状が改善しました。

症例 NO.082 16歳 女性

現在高校2年生です。私は中学1年生の冬から、主に朝起きられない、頭痛、腹痛、全身倦怠感、不眠などの症状と闘っていました。当時はベッドからほとんど動けず学校にも全く行けていない状態でした。その後何個もの病院をめぐり、ようやく松井病院に辿り着くことができました。今は自然に朝目が覚めるようになり、夜も自然と眠りにつくことができています。ここまで回復したのは本当に松井病院の治療のおかげです。そこにいたるまでの経緯を詳しく書いていこうと思います。

中学1年生冬
とつぜん朝起きることができなくなる。どれだけ目覚ましをかけても目がさめず、昼の14時くらいまで寝ている。母が身体をゆすっても、声をかけても気づかず、失神したように寝ている。そして本人(私)はそうされたことを全く気づかなかった。目が覚めると身体が鉛の様に重く、起き上がれない。無理やり起き上がっても、立ちくらみがしてまたすぐ横になってしまう。頭が重く、食欲もない。夜になってくると、だんだん身体のだるさがなくなり元気になってくる。

地元(愛知)の大きな病院に行き、「起立性調節障害」と診断される。血圧を上げる薬を処方され、毎朝起床後飲んでいた。少し効いている気がした。学校は欠席もしたが、起きた後自分で学校に欠席の電話をする気力がなかったので6限から遅刻してでも行った。くつ下履くのにもとても時間がかかって(全身倦怠感で)、それでも無理して行ったのでどんどん体調が悪くなった。

中学2年生夏
大阪の起立性調節障害専門のクリニックに行った。脳血流が寝ている時、急に起き上がった時、ゆっくり起き上がった時、でどの様に変化するか検査し、重症だといわれた。家では水2L、塩分もとる、1時間以上散歩する、寝ながらスマホを見ないなどの指示を受け、そして不眠(22時に布団に入るが寝つくのは朝の5時)だったため、睡眠導入剤、と血圧を上げる薬が処方された。

大阪の病院で指示されたことを1ヶ月くらい続けていたら、少し自然に起きる時間が早まった。しかし睡眠導入剤を飲むと14時間くらいぶっ通しで寝ており、目が覚めた時の疲労感はすごかった。学校でさぼっていると誤解されたくなかったのと、欠席の電話をすることが特に避けたかったので、遅刻して6時限目だけでも、SHだけでも、根性で起きて行っていた。友人関係で大変なこともあったが、私は学校に行かなきゃ、授業受けたいと思っているのに、それでも起きられないのは、自分が本当は心のどこかで行きたくないと思っているからではないか、自分の意志、気持ち、メンタルが弱いから、起きられないのではないか、と思っていた。(学校に行くと緊張するのか、行く前は必ず腹痛になった。)

中学3年生春
愛知で高校進学することも考えたが、今のままだときっと高校にも朝から行けない、と思い福井に転校した。自分が学校に行けないのは身体のせいではなく、自分の気持ちの問題と思い込んでいたので、環境が変われば、朝起きられると思っていた。4、5月はすべて行けていたが(それでも身体にしんどさは残っていたが、気合で行っていた)、梅雨入りした6月から、身体が本当にしんどくなり遅刻をくり返した。朝は起きられなくなり、目がさめてから、起き上がるまでが、30分~1時間くらいかかった。頭がとにかく重く、立ちくらみがし、ふらふらで朝準備をしていた。気持ちの面では、転校前に比べ明るく、よくしゃべるようになっていた。

中学で遅刻もしていたが、どうしても行きたい全日制の高校があったため、そこに進学した。朝起きられないのは、年齢とともに治って行く、起立性調節障害は思春期の病と聞いていたので、高校進学を機に元通りの身体になるといいなと思っていた。(今考えれば、通学に1時間かかるその高校を選んだのは、当時の自分の体調に全くあっていないことだが、その時の私は、この高校でないと人生終わり!くらい思うまで、その高校がよかったので、これだけはゆずれなかった)このときは薬は飲まなかった。大阪のクリニックに指示されたことのみやっていたが、正直学校生活にいっぱい、いっぱいだったので、治療と呼べることをしておらず、徐々に症状は重くなっていった。

高校1年生春
無事高校進学し、4,5月はうそみたいに朝起きられて、毎日登校していた。腹痛もなくなり、朝のだるさはあったものの、なんとか朝起きれていた。

高校1年生夏
梅雨になり、今まで良好だった体調が、ガクッと崩れ、一気に欠席と遅刻が多くなった。体調が悪くなると気持ちの沈みもあった。頭痛が昼になっても続き、ふらふらだった。

高校1年生冬
朝起きるのが14時ごろになり、夜22時にお布団に入っても、寝付くのは5時くらいだった。起き上がることが身体が重くてできなかった。なんとかこの状況から抜け出したくて、東京にあるクリニックで硬膜外気体注入療法も受けた。それと同じところで酸素カプセルに入る治療も受けた。腰らへんに注射をして空気を入れる療法で、同じ症状を持つ友人が受けて、よくなったと聞き、東京まで行った。しかし私にはあまり効果がでず、背中が痛くなり、その後2日間はぐったりとしていて胸のあたりが苦しかった。何回もやることで効果がでる患者さんもいたようだが、私はそれきり行かなかった。遅刻が多かったが、7限からでも遅刻して行ったため欠席が少なかったため進級ができた。

高校2年生春
頭痛、吐き気、ふらつき、不眠、朝起きられないなどの症状があり、ほぼ毎日7限から遅刻、大阪のクリニックに言われたことを続けているのに、体調は悪くなるばかり。
本当に薬などに頼らずに元気になりたい!! 原因をつきとめて根本的なところから治したい!!と思い、松井病院をネットで見つけた。

現在
松井病院を見つけてから、すぐ電話して入院治療を受けると決めました。初めて先生の診察を受けた時、「起立性調節障害は治りますよ」と断言された時のおどろきと感動と、安心、よかった・・・、という気持ちがずっと忘れられません。長らく続いたこの日々にようやく終わりがみえた、もうどうしていいのか分からなかったので、やっと希望が見え、うれしくて胸が震えました。そして何より、うれしかったのが、起立性調節障害は心の病気ではないということ、気持ちが弱いから起きられないわけではない、首が悪いから起きられなかったり、気持ちが落ち込んだりするんだ、ということが分かったということです。そして、それは松井病院で治療を受ければ治る、よくなる。ここで約1か月入院しましたが、だんだん朝起きられるようになり、夜22時くらいに自然にねむれるようになりました。頭痛の症状がなくなり、身体のだるさも、起き上がるときのつらさも、徐々にへっていきました。気持ちも明るくなっていき、今は朝起きて、楽しい1日を過ごして夜自然に寝る自分が想像できるし、きっと退院した後もそうなるだろうなと思います。ここで治療を受けられたことを本当に感謝です。

本当にお世話になりました。ありがとうございました。そして治療をはなれていても応援してくれた、家族、ありがとう。多くの人に応援してもらったので入院生活がんばることができました。ありがとうございました。

症状経過