2年前から頭痛と嘔気に悩まされ、痛いときは起きれない程の痛さがあった。市販の頭痛薬をのんで1日寝ていると頭痛はおさまるが、このくり返しであった。1年半前より、目の症状が出てきた。目がチカチカして画像がゆがむことがあった。眼科受診したが異常なしと言われた。眼科から神経内科へ紹介されMRIをとったが異常所見なかった。しばらく、この神経内科に通院して薬をもらっていた。半年前より、気分が落ち込むようになり、気が減入って何もする気が起きず、訳もなく不安感がいつもでて集中力がなくなり、一つのことに集中できずイライラと焦燥感があり、何をしても根気がつづかず、簡単な間違いをよくするようになり、物覚えが悪くなった。1ヵ月前に、天井がグルグル廻り、耳鼻科を受診したらメニエール病と診断された。光がまぶしく、肩こりと無気力で何も出来ない状態であった。天候と症状が密接に関係していて天候が悪くなる前か、悪くなり出すと症状が強く出るので天気予報がよく当たった。たまたま、週刊誌をみて、当院を受診した。既往歴として、20才のときに、追突事故で頚椎捻挫をうけている。
体験記この病院、院長先生に出会う前に、どれ程の病院を歩き回ったことでしょうか。家の近くの開業医、総合病院、大学病院と何件になるでしょうか。
もう10年以上前から頭痛に悩まされ、初めは生理の前後に痛みが起こっていました。それも毎回ではなく・・・・。その時は自分でも気にならず、寝不足か疲れかなと思うくらいでした。
5年程前からは頭痛はひんぱんに起こり、痛みもズキズキ、ガンガン立っていられない様な痛みに変わり、横になっても何ら変わらず、屯服を飲み、何とか痛みが和らぐ、という具合で・・・・、それでも寝込むわけにもいかず、毎日子育てと仕事に追われる日々でした。
段々と頭痛とともに頭に血がのぼった様にカッとなり、胸がしめつけられ、動悸も激しく、階段を上がっただけで息が切れるほどで、これはもう更年期(少し早いかなと思いましたが)が来たのかと自分でそう思い込んでいました。
そのうち、イライラ落ちつきがなくなり、何もやりたくないと思う事が多く、子供にあたり散す事が多くなりました。
入院する1年半位前に、突然目がチカチカして、視野がモザイクの様にぐにゃぐにゃとして、そんな状態が初めは5分程続き、何度も起こる様になり、何回目には30分以上続くようになってしまい、慌てて眼科へ。診察の結果、目には全く異常なく自律神経からくるものだからと、神経内科へ紹介され受診。神経内科でのMRI、CT、血液検査などすべての検査でも全く異常なし。ついた病名は「偏頭痛」「緊張性頭痛」。何種類かの薬と痛み止めをもらい、月2回の通院に。
その後、首から上が重くいつも常に横になりたくなる。
車の運転もシートに頭をもたれていないと、つらくなり、肩こりが激しくなりました。目の方も太陽の光が異常に眩しく感じ、いつも涙が出ている状態になり、雲の日や雨の日でもサングラスをかけていないと運転できなくなっていました。薬を服用しているにもかかわらず、頭痛は日増しに強くなり、いつも頓服を飲んでいる状態でした。仕事が休みの日は何も出来ずにゴロゴロと横になり、寝転がっている日が増えました。次第に立ちくらみや目まい、いつも地面がフラフラと揺れていて、横になっていてもぐるぐると回っている様になってしまった。
その為、何度も検査を繰り返しても、全く異常はなく、家族にも「なまけ病だ」とわかってもらえず・・・・、気分はどんどん落ち込んで、いつもイライラしていて、自分の子供の泣き声にさえイラついてしまうような状態でした。
何もやる気が起こらず、人と話をするのも嫌になり、買物に行っても人の多さに酔ってしまい、車で寝込んでしまう事もありました。とにかく外に出るのが嫌になり、神経内科から精神科へ。
診察の結果は「うつ病」。安定剤や抗うつ剤の薬をもらい、月2回のカウンセリングへ。それでも気分はすぐれず、ふらつき、頭痛、ついにはふらつきから吐き気が起こり立てなくなり耳鼻科へ。
「ストレスからくるメニエル病」。目まい止めの点滴に毎日通い、薬と、この時点で10種類以上の飲み薬を飲んでいました。
こんな状態でも仕事は休めず、理解してくれる人もなく、自分が何をしているのかわからなくなっていました。
「通院して薬を飲んでいるのに何故良くならないのか」と落ち込み、子供達にも狂った様に怒鳴りちらし、物を投げつけたり、食事も作れない状態がほぼ毎日続きました。
そんな時、主人が雑誌で東京脳神経センターの記事を見つけてくれ、とにかく今この状態を楽にしてくれるのならば、一分一秒でも早く楽になりたい、と受診しました。
その結果「頚性神経筋症候群」と初めて首からくる症状だとわかりました。
初めてお会いする松井先生は私の状態を優しく聞き入れてくださり「つらかったですね。この病気は本人しかそのつらさがわからないんですよ。もう大丈夫ですよ。首のこりがとれれば治ります。2ヶ月半から3ヶ月の入院治療が必要ですが必ず治ります」とはっきりおっしゃって下さいました。
もっと早くこの先生に出会っていたら・・・・私はもっと早くにこの苦しみからのがれられたのに・・・・と思いました。 入院時の私の状態は、頭痛、肩こり、めまい、ふらつき、首の重さに加え、手足の冷感・しびれ、不安感など30項目中28項目も症状が出ており、とにかくベッドに横になっている事が多く、治療に行く時だけベッドから離れるといった具合でした。
入院後2週間ほどは、入院したのにふらつきも頭痛も良くならず気分的にも落ち込んでしまっていました。そんな時、先生・看護師の方々の「今までは日々の忙しさの中で気がつかなかっただけ。これだけ自分に無理をさせてきたんですよ。これがあなたの本当の病状、あせらずのんびりと体を休ませてあげてね」
この一言で私はモヤモヤしていた自分にふっ切れて、自分のペースで治療に専念する事が出来ました。 それ以来、私の状態はどんどん回復に向かい、一ヵ月を過ぎた頃からは、頭痛もすっきりと消えて、目まい、ふらつき、胸のしめつけなどの症状が消えていき、フラフラして歩いていた自分がウソの様にしっかりと歩ける様になっていました。
入院して、1週間くらいに近くにコンビニにたった5分程の買物に出掛けただけで、病室のベッドに倒れ込んでいたのに、1ヵ月の頃にはスタスタとスーパー(Aコープ)まで歩ける様になったのです。
特に自分の気持ちの落ち込みはなくなり、気がつけば病棟の看護師・介護士の方々、同じ入院中の患者の方々とにこやかに話している私がいました。お腹の底から大笑いしている自分がいたのです。あれだけ人混みをさけて人と話をするのが嫌で、家でゴロゴロしていた自分が、散歩に出掛け、スーパーで買物も出来る様になりました。
また私はこの東京での診察で首のヘルニアがあるのもわかり無事に手術を終えて、首のだるさも重さもスッキリとなくなり、院長の「ここでの入院中に悪い所をすべて治して帰りましょう」の言葉通り、今の私はすっきりと体調も回復しました。
何よりも自分の気持ちが常に前向きに考えられる様になった事が今までの自分からは思いもよらなかったです。
2ヶ月を過ぎた頃には500ページもある小説を読めるまでに回復しました。そして家に帰ったら「あれもやりたい、これもやりたい」と意欲もしっかり持てる様になりました。
明日無事完治して退院出来るとは夢にも思えない程、入院前の自分とは別人です。
子供にも入院する日の朝「優しいお母さんになって帰って来てね」と言われたくらいですから・・・・。
今の私はもう大丈夫。自信を持って家族の元へ帰ります。